自然災害に備えて

平成23年3月11日午後2時46分、筆者はあすみが丘東に創設されたホキ美術館を訪問していました。丁度その時間に地下3階の展示室に居て部屋全体がゆっくり船の中に居るような揺れを感じました。最初は何時もの地震のようなグラグラ感ではなかったので地震だとは思いませんでした。

それから先のことは皆さんがご存知のように、TVで一日中放映されている信じられないような惨状でした。津波の恐ろしさは一応知っている積りでしたが、ビデオによって映し出された生々しい映像は正に恐怖そのものでした。その後、福島の第1及び第2原子力発電所に於ける事故は私たちの不安を最大限に掻き立てるものでした。

私達の近辺では未だに不気味な余震が時折感じられ、スーパーに行けば食品棚は空っぽになるし、GASステーションではガソリンが一滴もないという事態に遭遇しています。

明治の物理学者であり随筆家である寺田虎彦は「天災は忘れた頃にやってくる」という名言を残していますが、私たちは今回の経験を何時までも忘れないように将来への教訓として刻みたいと思いで、ここに一連の記事を企画いたしました。

(1)地震の原因別タイプとその仕組み

前の頁で地震を起こす原因別の地震のタイプは3つあると述べました。その3つとは:

(1)地殻内地震(内陸直下型地震)

(2)プレート間地震(海溝型地震)

(3)プレート内地震(スラブ型地震)

でした。また、一般的には地震のタイプは上の(1)と(2)の2つのタイプであるとの説明が多く見られますが、実はもう一つ(3)のタイプもあることを注目する必要があります。何故なら、この(3)が私達の住むあすみが丘に一番関係がありそうなものだからです。

(A)地殻内地震(内陸直下型地震)

このタイプの地震は内陸側のプレート内部の活断層でのずれで起こります。このタイプの地震は次に述べる海溝型地震よりも地震そのものの規模は比較的小さい(M7クラスより小さいものが多い)が、内陸の活断層周辺の震源の直上では被害が非常に大きいので大層恐ろしい地震です。過去100年間の地殻内地震による死者数はこの後に述べるエネルギーでは遥かに大きいプレート間地震のそれの3倍を数えていることからも証明されています。その代表的なものが1995年(平成7年)1月17日午前5時46分に発生し、M7.2震源の深さ14Kと推定された阪神・淡路大地震です。過去の地震記録をたどって見ますと、数百年から数千年の間隔でこのタイプの地震が起こっているそうです。

従いまして、このタイプの地震がある地域で起こりそうかどうかということは、その地域に活断層があるかどうかに係わっています。近年、地震学者や地震関係の機関で盛んに活断層の探索が行われています。人工的な波動を発生させたり、人工衛星からの写真の分析などで可也成果を上げているそうです。果たして私達の住むこの房総半島に活断層はありや否や?この続きを読み進めてみて下さい。

ここで一つ注意すべき点は、宍倉博士の説明によりますと、関東地方では活断層を震源としない内陸直下型地震も過去に観測されているということです。

(B)プレート間地震(海溝型地震)

このタイプの地震は海の内部のプレート同士が擦れ合って起こるものだと知られています。このタイプの地震は規模が非常に大きく(通常M8クラスが多い)、しばしば津波を伴います。その代表的な例は、勿論、大正12年9月1日正午ころ発生した関東大地震で、M7.9の激震が関東一円を襲い、死者行方不明14万2800人 (東京10万7500人、神奈川3万3000人、他県2300人)を出したものです。この地震の恐ろしさは、しばしば津波を発生させることで、2004年12月26日に発生したあの有名なスマトラ沖地震では海抜30mの山をも波が乗り越えたことが観測されているそうです。日本でも1993年に起きた北尻島でも30mの高さの波が押し寄せたという記録が残っているそうです。関東大震災でも地震火災の被害が大きかったために余り知られていませんが、関東近辺で津波の被害が記録にあるそうです。

過去の記録によりますと、この種の地震は数十年から数百年間隔でおこっていることが知られており、近年同種のものとして、東海地震が起こるであろうと警戒されています。

(C)プレート内地震(スラブ型地震)

このタイプのものは沈み込む側のプレート内部で起こる地震だと考えられていますが、震源が深い為に現在までの地震研究では最も遅れている分野で、発生間隔などは不明で、予測も難しいとされているようです。

過去の記録によりますと、この種の地震の例はなんと千葉県東方沖地震だとされています。この地震は1987年(昭和62年)12月17日午前11時8分頃頃発生し、千葉県東方沖の深さ約60kmを震源としたM6.7の大きさのものです。

今後、(2)地震に関する豆知識、(3)房総半島には活断層があるか? 
(4)あすみが丘に最も起こりうる地震に就いて順次掲載してゆきます。

(2)地震に関する豆知識

(2)地震に関する豆知識

ここで地震に関する豆知識を少し纏めておきましょう。

日常報道される地震に関するニュースなどで、意外に正確に理解されていないような言葉があるのではないでしょうか?

☆ 震度とM(マグニチュード)の違いは判りますか?
☆ 海の深くの地震の強さマグニチュードはどうして測れるのでしょうか?
☆ 震度5というのはどの程度の地震ですか?
☆ 地震予知と予側はどう違うのでしょうか?

  • 本のアイコン M(マグニチュード)は震源における地震そのものの大きさであるのにたいして、震度は各観測点でのゆれの大きさです。
  • 従って、Mが大きな地震でも、震源から遠い地点では震度(ゆれ)は小さいことになります。
  • 本のアイコン海の深くの地震の強さマグニチュードはどうして測れるのでしょうか?
  • マグニチュードは地震記録から、一定の観測地点と震源地の距離に換算した最大振幅によって計算します。
  • 数学的には震源から100kmの地点にある地震計の最大振幅(Aミクロン)の常用対数で決めます。
  •     即ち、 M=log A
  • 具体的には:
  • 最大振幅(A) マグニテュード(M)
    ーーーーーーーー  ーー----
    1,000ミクロン    3
    100ミクロン      2
    10ミクロン       1
    1ミクロン        0
    0.1ミクロン     -1
  • Mが1増えると、振幅は10倍に、震源でのエネルギーは30倍に増えることになります。
  • 本のアイコン 気象庁の震度階ー各震度はどのように感じるか;
  •  0   : 人はゆれを感じない
  •  1   : 屋内の一部の人のみゆれを感じる
  •  2   : 電灯等が僅かに揺れる
  •  3   : 棚の食器類が音を立てることがある
  •  4   : 恐怖感がある、眠っている人が目をさます
  •  5弱  : 吊り下げものが激しく揺れ、置物が倒れる
  •  5強  : 非常な恐怖を感じる、棚から食器や本が落ちる
  •  6弱  : 立っていることが困難、ガス水道に被害が出る
  •  6強  : 這わないと歩けない、重い家具が移動したり、転倒する
  •  7    : 耐震性の高い建物にも被害が出ます
  • M7クラスの地震は日本の周辺で毎年1回は起きています。
  • 最初のたて揺れとそれに続く大きなよこ揺れの時間差に8を掛けると、震源までのおよその距離(km)が判る。
  • 本のアイコン 地震予知と予側はどう違うのでしょうか?
  • 災害、特に地震の予知は「何処でWhere」「何時When」「どのような現象がWhat」「どれだけの規模でHow」起こるかを知ることです。
  • 1964年の新潟地震の翌年の地震予知計画が5年計画で発足しました。残念ながら、5年毎にその計画は継続されているにも拘らず、 1965年の静岡地震M6.1、1965年の松代群発地震M5.4を始めとして、1968年の十勝沖地震M7.9、等々の大地震を予知することが出来ませんでした。
  • この結果、地震に関する調査研究では「何時When」に関する希望は大幅に後退し、「何処でWhere」に関する場所特定もままならない状態にあるようです。
  • 近年では、「何処でWhere」「どのような規模のHow」現象が起きそうかを予測する地図(ハザード・マップ)を作成する努力に焦点が当てられているようです。
  • 今後引き続き、 (3)房総半島には活断層があるか? 及び (4)あすみが丘に最も起こりうる地震 の掲載を予定していますので、」ご期待下さい。

(3)房総半島には活断層があるか?

(3)房総半島には活断層はあるか?

先に地震のタイプ(1)の地殻内地震(内陸直下型地震)は活断層によって起こると述べました。従って、この種の地震の予測はその地域に活断層が存在するかどうかを調べることから始まります。地震による地形の変化

日本全国の確認されている活断層は98箇所に及び、活断層地図を見ると殆ど全国津々浦々に分布しています。しかしこれらはあくまでも確認されているものだけで、まだまだ発見されていない隠れ活断層が多々あるだろうと考えられています。

 一方、前の頁で述べましたように、地震予知に関する調査研究の努力は手詰まり状態にあり、「何時When」に関する努力に替わって、活断層調査という現実的な方向に今のところ向いつつあるようです。そのお陰で、我々の住むこの房総半島の活断層調査も大分行われてきており、その実態がかなり明らかになって来ています。

活断層の調査研究は前にも述べましたように、人工的な地震を発生させてその反射波動を解析したり、人工衛星からの写真の分析などでかなりの成果を挙げることが出来るそうです。 

房総半島の人工衛星から撮影した写真を見ますと、確かに半島の先端を横断する線が確認されます。これは鴨川低地断層帯と呼ばれているものです。 また、千葉市から船橋市に通ずる国道14号線に沿ってかなり長い直線的な段丘が見受けられまして、これは古くから東京湾北縁断層と呼ばれ、活断層ではないかと疑われていました。

然しながら、近年船橋付近で行われた人工波動による地下探索の結果、この段丘には活断層の特徴は観測されず、恐らくこれは長い間の東京湾の波の浸食によって出来たものだろうとの結論が出されたそうです。鴨川低地断層帯に対しての同様な調査研究によっても、鴨川低地には活動的な断層は存在しない可能性が高いとの結論が出されたそうです。

以上で、我々の住む房総半島では、少なくともタイプ(1)の地殻内地震(内陸直下型地震)という活断層によって起こる地震に見舞われる可能性は非常に低いということが判って、ほっとした所です。

でも、これで安心は出来ないかもしれません。最後に、(4)あすみが丘に最も起こりうる地震に就いて順次掲載してゆきます。

(4)あすみが丘に最も起こりうる地震

(4)あすみが丘に最も起こりうる地震

この一連の記事の最後の締めとして、当然のことながら「このふるさと・あすみが丘には将来どの程度の地震災害の可能性があるだろうか」ということに就いて触れなくてはなりません。

筆者は当然のことながら地震学者でもその道の専門家でも何でもありません。冒頭に述べましたように、平成18年夏敬愛大学の生涯学習講座に出席し、”房総半島を襲う巨大地震”という宍倉正展博士の講義から学んだ事柄に、その後インターナットの関連サイトからの情報を加えて纏めあげたものです。

前頁では我々の住む房総半島では、少なくともタイプ(1)の地殻内地震(内陸直下型地震)という活断層によって起こる地震に見舞われる可能性は非常に低いということを述べました。阪神・淡路大震災で経験しました内陸直下型地震の被害の大きさを考えますと、私達あすみが丘の住人にとっては、このことは大きな朗報だと思います。

次に、タイプ(2)のプレート間地震(海溝型地震)に就いてはどうでしょうか。

このタイプの地震は、陸のプレートに海のプレートがもぐりこみ、その蓄えられた圧力のエネルギーが一気に解放された際に、陸側のプレートが跳びあがることによって発生します。従って、このタイプの地震の震源は主に海溝で起こるため、そのエネルギーの大きさに較べて一般的には地震そのものによる被害は内陸直下型地震の災害よりは小さいと言われています。この例外的なものは1923年のの関東大震災ですが、その他の大部分の例ではこのタイプの地震による被害は派生的に起こる津波によるものです。この顕著な例は2004年のスマトラ沖地震です。

房総半島でこのタイプの地震がどの程度の周期で起こっているかを調べるには主として津波の被害を記録した古文書に頼ることが多いそうです。しかし、関東地方では関西地方に較べて歴史が浅い為に参考になる古文書が少ないのが現実で、お寺にある津波被害の石碑や海岸沿いにある段丘の調査によっているそうです。九十九里浜の浄泰寺というお寺に1703年(元禄時代)に大きな津波の被害があったという石碑が残っています。南房総の海岸沿いの段丘の調査研究からは、今から約300年前、3,000年以前、5,000年以前、7,200年以前に巨大な海溝型地震が起こっていたと解明されています。これはほぼ2,000年の巨大地震の周期です。このことから地震学者は、最も最近に起こった房総半島の海溝型地震はそれ程大きくないものでも、ほぼ400年周期で起こると想定しています。

結論として、この房総半島では海溝型地震に関して言えば、関東大地震クラスのものは少なくともこの先100年位は心配ないのではないかと言われています。

最後に、タイプ(3)のプレート内地震(スラブ型地震)に就いて述べましょう。

このタイプの地震は、沈み込んでいる陸のプレート内部の亀裂に溜まったエネルギで起こされると言われており、規模はそれ程大きいものが記録されておらず、研究も余り進んでいないのが現状のようです。

然しながら、千葉県内ではこのタイプの地震が歴史の記録に残っています。古くは1855年(安政年間)に、近年では1987年の千葉県東方沖地震と2005年の千葉県北西部地震がそれだと言われています。このことから、関東地方には10年に一度位はM6程度のプレート内地震が起きるのではないかと想定されています。

従いまして、わがふるさとあすみが丘で今一番警戒しなければならないのは、このプレート内地震(スラブ型地震)で、10年に一度位はM6程度の地震を覚悟しておいた方が良さそうです。

 2006年11月 文責 M.H.

参照ウェブ・サイト
サイト名 参考内容
活断層研究センター 産業技術総合研究所の活断層研究の現状
宍倉正展 産業技術総合研究所、活断層研究センターの宍倉正展博士のHP
地震ハザード・ステーション 全国の断層情報などのハザード・マップの紹介
気象庁地震情報 最新の地震情報の詳細
東京大学地震研究所 東大の研究プロジェクトの説明や地震に関する公開講座の募集
地震は予知できるか? 地震のメカニズムに関する解説
地震110番 過去の地震の詳細な情報や地震対策・耐震グッズの紹介等
Yahoo地震情報 最新の地震情報が時間の降順で表示されている
千葉県総務部消防地震防災課 地震発生のしくみや千葉県の防災対策等を紹介しています
 

東日本大震災を振り返る(平成23年3月20日現在)

東日本大震災を振り返る

平成23年3月11日午後2時46分に三陸海岸沖で発生したマグニチュード9.0の大地震の教訓を忘却の彼方に追いやらぬように、その災害のほんの一端をここに記録として留めたいと思います。掲載した画像などはTV画面をデジカメで撮った質の良くないものですが、凄惨な出来事を思い出させるには十分と思います。(平成23年3月16日現在)


NHK-TVのニュースで流れる画面をデジカメで写す

外出先から急いで帰宅してTVの画面で目にしたのは、先ず押し寄せる津波が太平洋沿岸の町々を襲う物凄さでした。


日本テレビのニュース画面より写す

その物凄さは水浸しになった自動車が折り重なって炎上する模様でした。これは日立港のニッサン自動車の輸出用駐車場で待機していた自動車群。


NHK-TVのニュースで流れる岩手県釜石市役所の画面をデジカメで写す

津波が引いた後市役所も壊滅状態で地域の行政機能が失われた模様が手に取るように判ります。


NHK-TVのニュースで流れる画面をデジカメで写す

市街地の津波で破壊された模様もすさまじいものです。このおびただしい瓦礫は何と表現して良いやら判りません。 


NHK-TVのニュースで流れヘリコクターから写した画面をデジカメで写す

上空から至る所で炎上する市街地の模様が映し出されました。

次に岩手県釜石市の高台からNHK盛岡のカメラマンが撮影した、生々しい津波襲来の動画を紹介致します。

NHK-TVのニュースで流されたビデオ画面をデジカメで 写したものです。

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地震の巨大さは兎も角として、津波による被害は予想外に大きかった。福島原子力発電所の事故は、地震による被害は自動停止で巧く収まったが、津波によるバックアップの冷却システムの破壊で事故を一層大きいものにしたと言われています。

震災当時の主な被害状況

平成23年4月15日午後7時現在 朝日新聞による

  死亡者数 行方不明者数 避難者数
7県の合計 13,591 14,497 138,212
  7県以外にも北海道、山形県、群馬県、東京都、
神奈川県にも被害が及びました。
この被害数は阪神淡路大震災の規模を遥かに
越えています。  
青森県 3 1 887
六ヶ所村
八戸市
核燃料再処理工場貯蔵プールの水こぼれ
1人死亡、住宅220棟全壊、160人以上が避難
岩手県 3,924 4,031 44,328
久慈市
宮古市
山田市
大槌市
釜石市
大船渡市
陸前高田市
国家石油備蓄基地屋外タンク壊滅、2人死亡、
住宅940棟倒壊10か所以上村落壊滅、402人死亡、
680人行方不明、住宅4,680棟倒壊、厚さ1m高さ
8mの堤防倒壊、534人死亡、380人行方不明
市街地壊滅、町長含め624人死亡、1,010人行方
不明、約6,490人避難、住民5,010人避難、718名死亡、
住宅3,720棟倒壊3,630棟全壊、294人死亡、6,190人
避難住宅3,600棟倒壊、約1,282死亡、1,140人
行方不明、1万6,380人避難
宮城県 8,304 7,918 46,541
気仙沼市
南三陸町
女川町
石巻市
7ケ浜町
多賀城市
仙台市
山元町
753人死亡、中心部津波被害及び延焼、
約6,750人避難、455人死亡、1万8千人の内
6,690人避難、住宅3,880棟全壊、平地はほゞ
壊滅、町民1万人の内2,080人避難、425人死亡
2,750人死亡、1万3,820人避難、2,770人上行方
不明、住宅2万8千棟全壊、松が浜地区壊滅状態、
80人死亡、800人以上避難、石油コンビナート等
で火災、82人死亡、約1,30人避難、569人死亡、
仙台空港閉鎖、約2,770人避難、仙台駅も大きな被害
623人死亡、約150人行方不明、1,850人以上避難
福島県 1,300 2,544 24,809
新地町
相馬市
南相馬市
常陸富岡
いわき市
火力発電所孤立、89人死亡、300人行方不明、
640人避難、408人死亡、約1,420人避難、
437人死亡、約1,037人行方不明、海岸地域
のほゞ全帯壊滅、福島第1、第2原発事故、
151人死亡、約6,500人避難
茨城県 23 1 731
北茨城市
高萩市
日立市
東海村
5人死亡、約60人避難、五浦海岸の六角堂
が消失、1人死亡、約30人避難、住宅60棟
全壊、住宅120棟全壊、火力発電所で転落し
た作業員4人死亡
栃木県 4 - 1,009
千葉県 18 2 1,168
旭市
山武市
市原市
津波で13人死亡、240人避難、住宅320棟全壊
津波被害、石油コンビナートのガス・タンク
爆発・炎上

3年後の主な被害状況

平成26年3月11日午後7時現在 朝日新聞による

  死亡者数 行方不明者数 震災関連死 避難者数
全国 15,884 2,633 267,419
岩手県 4,673 1,142 434 34,847
宮城県 9,537 1,280 879  89,882
福島県 1,6070 207 1,660  85,589

大震災に思うこと

(1)大震災対策に就いて

マグニチュード9.0という震源地での地震の大きさは日本で観測が始まって以来最大の規模だと言われています。 従って、これだけの巨大地震に100%対処することは、それに掛る費用のことを考えると、現実的には不可能だと思われます。

然しながら、私たちが住む日本列島はユーラシア・プレートと太平洋プレートとが接する線上にまともに乗っかっている地震列島であるという科学的に実証されている厳然たる事実を考えると、古来から私達の祖先が度々経験してきた同じような震災から逃れることが出来ません。

古く記録に残っている震災としては、684年11月29日(天武13年10月14日)の白鳳時代の南海・東海地震があります。震源の大きさは M8.0と推定され、山崩れ、家屋、社寺の倒壊が多数あり、津波の襲来後、土佐で船が多数沈没、田畑約12平方キロメートルが沈下し海となったと記録されてます。

平安時代末期に鴨長明によって書かれた「方丈記」にも1185年の元暦の大地震に就いて次のように克明に記しています。

山はくづれて河を埋み、海は傾きて陸地にひたせり。 
        <中略>
   家の内に居れば、たちまちににひしげんとす。走り出づれば、地割れ裂く。

        <中略>
恐れの中に恐るべかりけるは、ただ地震なゐなりけり

今回の東北関東大震災は史上最大の規模だと言われていますが、過去の日本に於いては幾度となく私達の先祖が経験しているという事実があります。それにも拘わらず、残念ならがわ私達はその度に辛酸な目に会って来ました。

このような状況のもと、何とか将来に亘って根本的な災害を最小限に抑える現実的な対策はないだろうかと思いを巡らしています。私達日本人の英知を絞って徐々に対策が考えられると思いますが、個人的な考えとしては街づくり、特に沿岸地域の住居環境作りに就いて根本的な何らかの規制の策定が必要なのではないかと思います。

(2)津波対策に就いて

この文を書いている平成23年3月19日現在で、死者の数が7,600人以上で行方不明者の数が17,000人以上と報道されています。また、福島第1及び第2原子力発電所も2次冷却システムが完全に破壊されて機能不全に陥って事故の規模を最悪のレベルにしていると伝えられています。このような重大な災害は地震そのものによるというより地震によって起こされた津波によるものだということが徐々に明らかにされて来ました。

津波による被害に就いても過去において私達の先祖は色々厳しい経験をしてきました。 この房総半島の高台の神社などにその爪痕が残されています。 津波対策としては、岩手県宮古市田老地区では幅3m総延長2.4kmの防潮堤を町としては莫大な費用をかけて建設しましたが、今回の津波はそれをやすやすと乗り越え、幅500mに亘って破壊した模様です。調査によると岩手、宮城、福島の3県の太平洋沿岸の堤防300kmのうち6割にあたら190㎞が半壊または全壊の状態と言われています。勿論、今後、防潮堤の一層の強化・復興が図られると思いますが、防潮堤の一層の強化にもそれだけでは現実的に限界があると思います。

TV報道によりますと、ある町では重大災害の緊急警報として半鐘を鳴らすことになっていましたが、その半鐘が鳴らされたという形跡がなかったと言います。また、午後2時46分に地震が発生し住民は異常に大きな揺れを感じたであろう後、石巻港に津波が襲来したのが午後3時15分であったと記録されています。その折のTVに放映されたビデオ映像を見ていますと、地震の大揺れがあってから約30分経った時点で津波の襲来しつつある事実を知らぬが如き様子で街を歩いている人の姿が見かけられました。

これらの事実を反省するにつれて、津波の恐ろしさをこれまで以上に認識して対応すべきだと痛感しました。先ず、海岸地帯の市街・住宅の環境規制を根本的に考え直すこと。次に、津波警報の徹底と普段の避難訓練の実行が必要でしょう。津波が引いた後、各地で火災が発生しています。電気製品は電源を切らないで退避することは津波の後で通電が始まった折の火災の原因になるということも徹底されるべきと思います。

(3)インフラとライフ・ライン整備に就いて

災害救助と復興に欠かせない要件は運送と交通網の素早い回復だと思います。今回は幹線の東北自動車道の回復は割合素早く行われたようですが、その幹線から海岸地域に通ずる道路が寸断された為に援助物資の輸送がままならなかったようです。今後、災害時の輸送の点を考慮して支線道路の整備にあたる必要があると思います。

東京電力の福島第1及び第2原子力発電所の事故を受けて東京電力が行った計画停電に就いては今回は止むを得なかったとしても、今後は何とかならないものかという思いです。災害地を含めた停電は問題外として、首都圏も巻き込んで、首都の交通網を麻痺させ経済的・社会的に首都機能に重大な影響を与えました。

関東と関西の電力のサイクルが異なるからという理由だと聞きましたが、日本全土全体で節電につとめ、何とか全国で電力を譲り合えるシステムが出来ればもう少しマシな解決策があるのではないかと思います。電力会社の間では消極的であると取り沙汰されている「スマート・グリッド・システム」等の更なる研究・導入も推進されて良いのではないかと思います。

東京電力は家々にオール電化システムを盛んに勧めておいて、1日に3時間ずつ停電が2回もあったら何も出来ないのは迷惑千万です。拙宅ではオール電化の誘いには応ぜず、ガス・レンジを使い続けているためにその被害を被りませんでしたが、ガス・ストーブやガス風呂等は最近殆ど電子制御になっているために使えませんでした。今後は電話を含めて非電化製品も制御の為にはバッテリー駆動にすべきです。その為に、今後性能の高い、長時間持つバッテリーの開発が望まれます。

通信網では、携帯電話の基地局の被害で殆ど使えなかったようですが、ラジオは確実で健闘したようですが、電池を買いに電気店やスーパーに出向いたらその時既に遅しで、全て売り切れであった。インターネットは拙宅近辺では全く健在でしたが、これも電気次第です。 東京電力の計画停電のお知らせでも混乱しました。新聞によると自分の住んでいる地域がグループ1とグループ3の両方に入っていて判然としませんでした。東京電力のウェブ・サイトを検索しましたが、この独占企業のサイトが余り組織的に構成されておらず、情報に達するのに時間が掛りました。この企業の体質が薄々判るような気がしました。 その内に、Yahooがそのトップ頁に判りやすい入口のボタンを作ってくれたので助かりました。

Googleが「Person Finder」の人探しサービスを提供していましたが、これは良いと思いました。 しかし、余り利用されていないような気がします。 避難所などにインターネット接続のPCが置かれていないことには使いようがありません。

(4)被災者に対する支援に就いて

今回の震災の大きな特徴として被害地が非常に広範囲に亘るということです。何しろ南北500kmに亘る断層が破壊された訳ですから、主要な被災地だけでも北は青森県から南は千葉県に広がり、その広い地域の中に現時点で避難所及び自宅待機の人々を含めて60万人以上はいると推察されます。 

これは神戸の震災の場合の支援とは全く異なる手段が必要とされるでしょう。神戸の支援の場合は近くに大阪という大都市があり、そこから極端に言えば自転車や徒歩でも自分の食糧持参でで支援に駆けつけることが出来たと言われています。今回はそのような訳には全く行かないことが明白です。


 食糧供給にしても、60万人に1日2食の食事を提供するとしても、1日120万食分をを暖かくして供給するということは並大抵のことではないと考えられます。然も、このような食料を可なり長期に亘って運搬するロジスティックも慎重に計画されなければいけません。このような支援事業は自ら被害を受けている地方自治体が実行できる筈もありませんので、当然政府が主体的な関与をしなければなりません。

然しながら、政府自身でこのような実行を出来る組織を持っているとは考えにくいと思います。そこで政府が出来ることは、食品生産業や運送業などの私企業に財政保証をしてどんどん実行させるということが考えられると思います。 いずれにしても政府の素早い対応が迫られています。

実行に当たっては、これまで海外の災害救助や神戸の震災で経験を積んだNGOのボランティア・グループを活用することも考えると良いと思います。

(5)長中期的災害対策に就いて

冒頭に述べたように、この日本列島は今後も将来に亘って幾度もなく同じような大災害に見舞われる可能性は間違いなくある筈です。その為に長中期的対策の展望が不可欠でしょう。以下は私の個人的なほんの思いつきですが、その1端を列挙してこの項を終えたいと思います。

1. 地震が予測される地域の住居環境規制を策定する
 防潮堤の復興・強化が必要なことは勿論ですが、それだけでは限界がある。
 例えばこの地域に木造家屋は建築出来ないというようなゾーン設定を考える。
2. 地域の公民館に宿泊施設を併設して災害時の避難場所に即充てられるようにする。
 平時は住民の交流や集いの場所として活用する。
3. 災害救助団体の組織強化
 例えば、韓国のようにある一定年齢の青少年の自衛隊勤務を義務化するなど検討しても良いと思う。
 最近の頻繁の災害時の自衛隊の活躍で国民の自衛隊に対する理解が深まっていると思う。
 このことは青少年の社会人教育の一環としても良いと思う。
 又は災害支援のNGOボレンティア団体の育成・強化の支援も大切と思われます。
4. 港湾施設と支線道路の災害を意識した整備
5. 災害対策の啓蒙活動と防災訓練の実施

この日本は危険な断層の上に成り立っているという認識のもとに啓蒙活動を行う必要があります。

土気南中学校区避難所運営委員会便り

これは土気南中学校区の避難所運営委員会よりの便りの目次です。

掲載日 内容
 平成28 年07月30日 平成28年度第三回避難所運営委員会:幹部会
平成28 年06月26日 平成28年度第二回避難所運営委員会:全体会議
平成28 年05月15日 平成28年度第一回避難所運営委員会:幹部会
平成28 年02月18日 平成27年度第三回避難所運営委員会便り
平成27年08月31日 平成27年9都県市合同避難訓練
平成27年08月11日 平成27年度第二回避難所運営委員会便り
平成27年07月20日 平成27年度第一回避難所運営委員会便り
平成27年01月20日 平成26年度第五回避難所運営委員会便り
平成26年12月26日 平成26年度第四回避難所運営委員会便り
平成26年11月16日 平成26年度第三回避難所運営委員会便り
平成26年10月5日 平成26年度第二回避難所運営委員会
平成26年9月2日 平成26年度第一回避難所運営委員会